秋季企画展「村の暮らしと河岸場」を開催しています
最終更新日:2019年1月25日
古文書が伝えた歴史
この春に富士見市指定有形文化財になった2件の古文書は、新河岸川沿いの村に残されたものです。これらをとおして、江戸時代の暮らしをさぐります。
ポスター(PDF:1,135KB)
開催概要
- 日時・会場
- 平成29年10月21日(土曜日)から30年1月8日(祝日)まで
難波田城資料館 特別展示室
- 観覧料
- 無料
- おもな展示資料
- 大澤家文書(旧大久保村[現・東大久保]の名主を務めた家に伝わる文書)。検地帳、年貢関連文書、人別帳、鷹場関連文書など。
林家文書(山下河岸の船問屋だった家に伝わる文書)。舟運運賃表、荷物出入帳、出荷送り状控えなど。
慶安元年(1648)に作成された大久保村の検地帳です。田畑一枚ごとに面積や等級、所有者を記録しています。
川越藩との交渉で決まった年貢を、戸別に割り振った帳面です。そろばんが使えなければ名主はつとまりませんでした。
五人組改帳です。普通は戸主のみのところを、家族の名前や年齢も書いてあるため、当時の家族構成や年齢構成を知ることができます。
大久保村は尾張藩の鷹場だったため、かかしを立てるのにも許可が必要でした。
大久保村の村絵図です。道路や堤防、河川・用排水を色分けして描いています。
大澤家は、肥料である「干鰯(ほしか)」を仕入れて村人に小売りしました。名主は農協のような役割も担っていたのです。
ここから林家文書です。これは年貢として江戸に送られた薪の帳簿です。薪は、農村が生産する重要な資源でした。
藤久保(三芳町)の農家から灰の代金を受け取った領収書の控えです。江戸の人々の生活で生じた米ぬかや灰は、農村で肥料として活用されました。
サツマイモの送り状です。現在の三芳町と所沢市にあたる村々から出荷されたものです。