拓本体験教室について
最終更新日:2021年10月13日
令和3年度の拓本教室は終了しました。開催概要は、次回以降の参考として掲載しています。
4年度の教室にご興味がある方は、随時下記メールフォーム、またはお電話でお問い合わせください。
拓本は、文字や模様を紙に写し取る伝統的な複写技法です。本教室では、はじめての方は基礎から、経験のある方はさらに詳しく学ぶことができます。
石碑の…
拓本をとると…
このような拓本ができます。
開催概要
- とき
- 令和3年10月9日(土曜日)午前10時30分~午後3時
- 場所
- 難波田城資料館講座室
- 対象者
- 中学生~大人。6人(申込順)
- 参加費
- 600円(資料・材料代)
- 持ち物
- 昼食
- 指導
- 資料館友の会拓本部会
- 申し込み
- 電話、または資料館窓口でお申し込みください。
(注記)なお、作品はカレンダーにして、持ち帰ることができます。
拓本とは
読み取りたいものに紙をのせ、そこに、タンポ(ワタを布でくるんだもの)で墨をつけていきます。こうして写し取る技も、写し取られた作品も拓本と呼びます。石碑のほかにも、でこぼこがあるものは拓本にすることができます。
拓本用の墨とタンポ
拓本を採る様子
拓本でできること
板碑(写真)
板碑(拓本)
板碑(銘文)
石造物は時代を経る中で、摩耗したり、コケなどが付着したりします。その結果、目で見ただけでは、刻まれた文字や文様を読み取れないものが出てきます。これらは拓本を採ることで、文字が明瞭になり解読できるようになることがあります。
これらの記録を整理し研究することで、昔の様々なことが明らかになります。富士見市でも様々なものの拓本が採られ、記録、整理、研究が行われ、その成果が市史などにまとめられています。
拓本の楽しみ方
梵字(板碑より)
石臼
火消しつぼのふた
マンホール
郵便ポスト(投函口)
木挽きのこぎり
トチの葉
木目
拓本は、でこぼこがあるものであれば、そのものを汚さずに写し取ることができます。その対象は、上にある通り、石造物のほかに、金属製のもの、植物など様々です。そのため、拓本ができるようになると、様々なものの文字・模様を写し取ることができるようになります。そして、それを記録としたり、作品としたりと、様々な楽しみ方がうまれます。
一方、拓本に似たものとして、魚拓がありますが。魚拓は、魚そのもの(あるいは魚に貼り付けた紙そのもの)に墨をつけます。そのため対象物に墨がついてしまいます。
拓本は、文化財を汚すことなく記録できる手段として用いられてきました。
拓本体験教室の流れ
(1)開講
最初に拓本の基礎知識を学びます。当日配布される資料を使いながら進めていきます。
指導してくださる資料館友の会拓本部会の皆さんは30年以上活動をなさっているベテランです。
(2)実演
まず、拓本部会の方が実演をしてくださいます。この時点でも質疑応答を行い、次の実習に備えます。
(3)室内実習
版木
石造物
石造物(板碑)を拓本に採る様子
ここから、参加者の方にも拓本を採ってもらいます。まずは、室内で拓本を採ります。ここでは次の二つを対象にして拓本を採ります。一つは、拓本部会の方が作成した練習用のもの。文字・模様を、木の板や石こう板に彫ったものです。もう一つは、市内の橋にかつて取り付けてあった橋名板(川の名前)や、中世に作られた板碑などの石造物です。
板碑などの文化財を拓本に採る機会は、なかなか得られるものではありません。
(4)屋外実習
屋外実習の様子。脚立を使うこともあります。
実習で採った拓本。「(右から)修堤紀功碑」と刻まれています。
いよいよ、最後は屋外での実習。公園内の石造物の拓本を採ります。道端にある石造物の拓本をとるというのは、なかなか難しいことです。場合によっては、所有者の方や、管理している方に許可をもらう必要があります。体験教室では、公園内の石造物を対象にすることで、屋外での実習を可能にしています。歴史公園を併設している資料館ならではの体験です。
その後、まとめの会をして散会。
このような流れで教室が行われます。
皆さんのご参加をお待ちしています!
難波田城公園周辺地図
難波田城資料館
埼玉県富士見市大字下南畑568-1 電話:049-253-4664