協働事業提案制度採択事業「座敷ぼうき製作技能伝承者の育成事業」の実施状況について
最終更新日:2019年2月21日
富士見市の伝統産業であった座敷ぼうきについて、製作技能保持者が指導可能なうちに、「難波田城いきものがかり」と、行政が協働して、製作技能の継承を図ることを目的として、イベント等を実施します。
手ぼうきの製作実演
平成31年2月17日(日曜日)に、巡回展「富士見のほうき作り」にあわせて、中央図書館で元ほうき職人による手ぼうきの製作実演を行いました。
これまでの養成講座や伝承者育成講習会で講師を務めた、浦野幸吉さんが実演してくれました。
広報ふじみ平成31年2月号の特集記事で開催を知ったかた以外にも、図書館に来館した足で興味をもったかたなど、たくさんのかたが来場してくれました。
およそ1時間半で手ぼうきを完成させました。職人の技が随所に光ります。
巡回展では、ほうき産業の歴史や伝承者育成講習会で製作した「くびり型手ぼうき」が展示されています。2月22日(金曜日)から3月3日(日曜日)までは、最後の会場の難波田城資料館で開催されます。
ほうき作り伝承者育成講習会
平成30年9月から11月に4回にわたり難波田城資料館を会場として「ほうき作り伝承者育成講習会」を開催しました。元ほうき職人から、基本的な技を教わり、習得するため、初心者向けの「くびり型手ぼうき」を毎回くり返し作りました。最終回の11月25日(日曜日)の様子です。
定員を超える応募があり、20代や30代といった若い世代の参加もありました。受講者は全部で10人で、そのほとんどが市内に住んでいるかたです。
これまでの講習と、自宅でのビデオや手順書を見ながらの復習により、どのかたも順調にほうきを製作していました。
手順に不安があるところは、講師である元ほうき職人の浦野幸吉先生と峰岸芳夫先生に実演してもらいながら教わりました。
今回製作したほうき(左手側)と、初回に製作したほうき(右手側)とを比べると、穂先のそろい具合や、綴じ方に差があり、技の上達がみてとれます。右の写真は受講生が作ったほうきの数々です。
講習会の最後には、受講者ひとりずつに認定書をお渡ししました。
参加者からは、「『ほうき作りの伝承』ができるよう覚悟を持って取り組めた」、「今後も練習していきたい」という感想がありました。そして次のステップに向けた話し合いもなされ、終了しました。
イベント「ミニほうき作り」
市民の皆さんへほうき作りに親しんでいただくため、平成30年8月19日(日曜日)に難波田城資料館の講座室で、ミニほうき作りのイベントを開催しました。座敷ぼうきの材料を使って、約20センチメートルのほうきを作りました。
たくさんの申込みがあり、参加者は定員いっぱいの15人。初めてほうき作りに挑戦するかたが集まりました。平成28年春に難波田城資料館で開催された企画展「ほうきと竹かご」を見て以来、ほうき作りに興味をもってくれたかたも来てくれて、うれしい限りです。
ミニほうき作りをする前に、富士見市が座敷ぼうきの産地であったことや、難波田城いきものがかりがほうき作り事業を始めるまでの話をしました。
今回作るほうきの見本です。手の幅くらいの大きさのものを作ります。
材料は、難波田城いきものがかりで栽培したホウキモロコシを使いました。ほうき作りのために下準備をした、キビガラ(ホウキモロコシの穂の軸を切ったもの)やカワボ(ほうきの表面に使える良質な穂)、針金、糸を用意してあります。
「キビガラ」と「カワボ」
1人分の針金や糸
ホウキモロコシは、収穫したあと1週間程度天日干しをして、材料となります。
ほうきの形にまとめて針金で縛る作業には、かなりの力が必要です。道具を使って、きつく締めます。難波田城いきものがかりが、参加者に教えながら作っていきます。
ほうきの形に綴じて、赤い糸で小編みをします。
完成しました!!初めてでも、早いかたは1時間半で作ることができました。2時間くらいで全員ができあがりました。希望者にホウキモロコシの種をお分けすると、半数くらいのかたがお持ち帰りになりました。
できあがったミニほうきを使って、さっそく周りのお掃除!家でも窓の掃除や、洋服のホコリ取りに使えそうと好評でした。
参加された15人の市民のかたと、難波田城いきものがかりのスタッフ8人です。
次は、9月~11月に「ほうき作り技能伝承者育成講習会」を開催し、さらにほうき作りの伝承をする予定です。
「座敷ぼうき」アシスタント養成講座
平成30年4月25日(水曜日)難波田城資料館にて、座敷ぼうきのアシスタント養成講座を開講しました。9月以降の市民向け講習会でアシスタントを務める「難波田城いきものがかり」の皆さんが、実習しました。全4回の日程で受講します。
今回講師をしてくださる、元ほうき職人の浦野幸吉さんです。初めて体験される人にも、わかりやすく説明してくださいます。
今回の講座で使用する原材料の「ホウキモロコシ」です。太さが異なる材料から同じ太さの束を作るためには、技術が必要になります。また栽培された土地により、色も違うそうです。
ホウキモロコシの束を麻ヒモでしめて、ビニール線でまとめます。強すぎても、ゆるすぎても出来栄えが大きく変わってしまう肝心な作業です。
座敷ぼうき作りも終盤。
元綴(もととじ)作業に突入。ここでほうきの形になります!
センスが光るデザイン作業。小編(こあみ)は、非常に細かい作業です。
皆さんのほうきが完成しました。同じほうきを作成しましたが、それぞれの味が出ています。回数を重ねるごとに、ほうきづくりの技術が身についていきます。
今回は、アシスタント養成の講座でしたが、9月以降に市民向けの講習会を開催します。参加者募集方法は、9月号広報でお知らせします。ほうき作りは、貴重な体験になると思いますので、ぜひ、ご参加していただければと思います。
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協働推進課 自治・防犯グループ
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