協働事業提案制度採択事業「あいサポート3周年イベント~知ろう!学ぼう!当事者から~」の実施状況について
最終更新日:2019年1月25日
市と富士見市社会福祉協議会ではあいサポート運動の推進に取組んでいます。そのあいサポート運動がスタートして3年目を迎えることと障害者差別解消法施行から1年が経過したことを契機として、障がい者と健常者が交流体験等を通してふれあい、障がい者は特別な人ではないこと、障がいへの配慮を知ってもらうイベントを企画しました。市では、障がいの有無にかかわらず、誰もが安心して暮らせる共生社会の実現を目指します。
イベント「あいサポート3周年イベント~知ろう!学ぼう!当事者から~」
富士見市社会福祉協議会と市の協働により、平成29年12月16日(土曜日)に鶴瀬コミュニティセンター(鶴瀬公民館)で開催しました。障がい当事者による講演や、DVDの上映、市内障がい福祉サービス事業所による販売・展示など、様々な催しを行いました。
多くの市民に、様々な障がいがあることを知ってもらい、日常のちょっとした配慮を考えてもらうきっかけのイベントとなりました。
- 講演「盲ろう者の日常、障がいについて」
講演してくださった大澤光子(おおさわてるこ)さんは、1944年生まれで、生まれた時にはすでに耳が聞こえませんでした。10歳のころから少しずつ視力が低下し、40歳のころ網膜色素変性症により完全に視力を失い、ヘレン・ケラーと同じ全ろう全盲の重複障がい者となりました。自身の障がいを受け入れられるようになるまでには、非常に長い時間がかかったそうです。
全盲により相手の手話が見えなくなり、周りの様子も分からなくなり、失望感でいっぱいだったときに、通っていた埼玉県立総合リハビリテーションセンターの相談員から触手話で話しかけられたことで、新たなコミュニケーション方法を知りました。それから、少しずつ立ち直っていったと話していただきました。
訓練ののちに相手の手話を読み取れるようになり、通訳介助員など周囲の方々に手伝ってもらいながら、家事や買い物、旅行など、日常のことを自分でできるようになったそうです。その他にも、指点字を8年がかりで覚えたり、パソコンを4年がかりで覚えたりと、様々なことを積極的に習得されました。
現在は、毛呂山町にある、ろう重複障がい者の支援施設「ふれあいの里・どんぐり」にて、多様な仲間たちとともに生活されています。入所当初は、目が見えていたころに従事していた縫製の経験を活かし、縫製班で編み物やミシンの作業をされていましたが、新しいことにチャレンジするため、5年前からパン班へ移り、職員や仲間と助けあいながらパン作りに励んでいるそうです。
埼玉県には盲ろう者が1033人いると言われていますが、社会参加をしているのは35人程度だそうです。大澤さんが社会参加したきっかけは、友人から福島智さん(世界で初めて常勤の大学教員となった盲ろう者)を紹介され、「福島智君とともに歩む会」に参加したことでした。現在も埼玉盲ろう者友の会に所属し、様々な場で講演活動をされています。
大澤さんは全ろう全盲になったことにより、様々な困難がありましたが、周囲の人とコミュニケーションをしたり、自分で情報を入手したりしたいという気持ちをあきらめずに、今も努力し続けています。その生き方には多くの感動を覚えました。
- DVD上映「どんぐりの家」
ろうの重複障がい児をとりまく人々を描いた作品を上映しました。
- 物品販売・展示
市内の障がい児・者が通う事業所による野菜や、パン、花などの物品販売と事業所の紹介をしました。
たくさんの方々に来場いただきました。
- あいサポーター研修
あいサポーター研修を同時開催し、受講していだきました。
あいサポーターとは・・・
様々な障がい特性や障がいのある方が困っていることなどそれぞれに必要な配慮を理解し、日常生活で”ちょっとした配慮”を実践していく活動をする人のことです。
さらに、それらを通じ誰もが暮らしやすい地域社会(共生社会)を皆さんと一緒に作る運動を推進する方々のことです。
誰でも参加できる研修(90分程度)に参加し、あいサポーターの一員になりませんか。詳しくは富士見市社会福祉協議会(電話049-254-0747)へお問い合わせください。
お問い合わせ
協働推進課 自治・防犯グループ
〒354-8511 埼玉県富士見市大字鶴馬1800番地の1 市庁舎2階
電話番号:049-252-7121
FAX:049-254-2000